多くの人が芸術に触れられるように
9月1日〜9月30日までの1ヶ月間、「池袋演劇祭」が開催される。「池袋演劇祭」は、1989年から地域密着型の演劇祭として実施され、今年で35回目を迎えた。
9月の1ヶ月間に、豊島区内で公演を行う団体が参加し、審査員は一般公募で毎年100名を選出。選出された審査員の採点により大賞をはじめとするすべての賞を決定する。
豊島区には池袋を中心に数多くの小劇場やアトリエが存在し、演劇を志す若い人々が集まり、これまで多様な文化を育んできた。それらを生かして、世界の人々を惹きつける「国際都市」を目指すべく、“文化の力で日本のリーダーとなるまち”、“まち全体が舞台の誰もが主役になれる劇場都市”として、「国際アート・カルチャー都市」構想を掲げている。
「池袋演劇祭」とは、若い演劇人を育成し、より多くの人たちに演劇にふれてもらう場として、池袋演劇・劇場文化のすそ野を広げるために開催される、地域に根差したユニークな演劇祭なのだ。
第34回池袋演劇祭[大賞]劇団東俳『激流ノ果テ』
「池袋演劇祭」、7つの特色とは
「池袋演劇祭」には7つの特色がある。
1.プロ・アマチュア問わず誰でも参加できる。
2.審査員を公募する。区外からも応募可能。
3.一般公募審査員の採点により参加作品を表彰。
4.参加団体が会場として区立ホールを使用する際に割引提供する。
※現在、対象施設改修のため一時休止中
5.参加団体による「前夜祭・CM大会」を開催する。
6.大賞受賞団体は翌年あうるすぽっとで公演ができる。
7.大賞受賞団体の翌年の招待公演の広報面をサポートする
どんな人でも舞台に立つことができ、審査員にもなれるという、まさに“まち全体が舞台の誰もが主役になれる劇場都市”を目指す豊島区ならではのこの企画。
そして「池袋演劇祭」の特徴のひとつが、演劇祭への参加作品がひと目でわかる「前夜祭・CM大会」だ。参加団体が持ち時間2分で公演をPRし、再生回数と審査員アンケートにより上位3作品を表彰するというもの。今年はオンラインでの開催となり、公演期間に応じて、8月14日(月)から9月11日(月)まで、毎週月曜正午に随時公式YouTubeにて配信される。こちらもあわせてチェックしていただきたい。
■池袋演劇祭公式 YouTube チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC6rww01MxRBDhlALIYXwGiQ
第34回池袋演劇祭[豊島区制施行90周年記念特別賞]ラビット番長『コマギレ』
撮影:直江雨続
第35回「池袋演劇祭」の開催概要
いよいよ開催される「池袋演劇祭」。今年は、第34回大賞受賞団体・特別参加団体を含め25団体が参加。アトリエファンファーレ東池袋、池袋東口ゲキパ、シアターグリーンBIG TREE THEATER、シアターグリーンBOX in BOX THEATER、シアターグリーンBASE THEATER、シアターKASSAI、北池袋 新生館シアター、萬劇場、あうるすぽっとの計9会場にて行われる。
ちなみに「池袋演劇祭」公式キャラクター「マイムちゃん」は、1999年に演劇祭10周年記念として公募を行い、51作品から選ばれ誕生したそう。2000年に愛称を公募し、139作品から「舞台は私達に夢を与えてくれるものなので=マイム(舞夢)」に決定したとのこと。公式ツイッターでは演劇祭について情報発信がされているので、あわせて確認してほしい。
■公式ツイッター
https://twitter.com/IKE_ENGEKISAI
そして1ヶ月間の演劇祭を経て、10月26日(木)には、あうるすぽっと2階劇場にて「演劇祭賞」表彰式を実施。
「前夜祭・CM大会」から数えると約2ヶ月の本イベント。演劇を見たことがある人も、初めての人も、ぜひ豊島区で芸術の秋を楽しんでみてはいかがだろうか。